【開発録】ダフネチェッカー誕生秘話:
成長率と個体値の法則を解明するまでの軌跡
当サイト「ダフネチェッカー」をご利用いただきありがとうございます。
今でこそ多くの方にステータス計算ツールとして使っていただいていますが、ここに至るまでには、膨大な手作業と、少しの挫折、そして新しい開発ツールとの出会いがありました。
今回は、このツールがどうやって生まれ、どのようにしてウィズダフネの「成長率」と「個体値」の法則を解明したのか、その歴史と裏話を振り返ってみたいと思います。
✦始まりは「手作業」でのデータ収集(2024年12月)
ときは2024年12月。ウィズダフネがリリースされてから2カ月が経ち、属性・種族・性別・職業といった初期値の影響がプレイヤーの間で明らかになってきた頃の話です。
私は「ステータスの増え方には、絶対に何か決まったパターンがあるはずだ」と信じていました。初期値に法則があるなら、成長にも法則があるだろう、と。
そう思い立って最初に始めたのは、ひたすら「記録」することでした。

巷では、あえて等級を上げずに獲得経験値を何倍にも増やすテクニックが流行していましたが、私はそれに目もくれず、ひたすら1レベルずつ上げることにこだわりました。
当時はまだSteam版(PC版)がなく、スマホでゲームを開きながら、独自に作ったGoogleスプレッドシートを行き来し、レベルが上がるたびに全キャラ・全ステータスの数字を手入力する日々。
最初は「成長率は1/2や1/3のような簡単な分数になっているだろう」と軽く考えていましたが、計算してみると全く合いません。途中で面倒に感じることもありましたが、「このデータは絶対にいつか役に立つ」と信じ、約3カ月間、毎日記録を続けました。
私のスマホには、当時のレベルアップ画面のスクリーンショットが今でも大量に残っています。

✦突然の休止、そして復帰(2025年3月〜12月)
しかし2025年の3月頃、私は9カ月間もダフネから離れることになります。
原因はとあるコラボイベントでした。イベントストーリーを進めると発生する「炎のエフェクト」が、どう考えてもスマホでは正常に処理できないほど重かったのです。
普通なら「テスト不足かな」と思うだけですが、折しもこのコラボの直前にPCで遊べるSteam版がリリースされていました。そのため、処理しきれないスマホの画面を見て「あ、これはスマホユーザーを見捨てたのかな」とショックを受けてしまったのです。
一部の不具合対応への不信感も重なり、我慢の限界に達して別のゲームへ移住しました。
……とはいえ、やっぱりダフネのゲーム性は最高です。
なんやかんやで移住先のゲームも一段落つき、その年の12月末、私は再びダフネの世界へ復帰し、ステータス上昇のパターン解析を再開しました。
✦プログラムによる検証でついに解明された「3つの法則」
休止前と復帰後で、私の開発環境には決定的な違いがありました。それは「汎用型AI(特にコーディングエージェント)」の普及です。
別ゲーをプレイしている間にもツールを作っていた私は、そこで「自分でコードを書く代わりに、AIにコードを書かせる」という強力な手段を手に入れていました。
蓄積していた60キャラ分のデータすべてに当てはまる「計算式」はないか仮説を立て、それを計算・検証するためのプログラムコードをAIに出力させました。そうして自らの手で膨大なデータを解析した結果、ついに現在のツールの基盤となっている法則を解明したのです。

💡 解明した3つの法則
- 1.レベルが上がるたびに、同じ数字(=成長率)がステータスに足されていく。
- 2.レベル1のステータスの「小数部分」は、実は成長率と同じ数字になっている(これは「骨の状態からレベルアップしてLv1になった」と解釈できます)。
- 3.個体値の伸び幅は、成長率と完全に等しい。
とくに2と3の仕様に当時気づいていた人は(もちろんいたかもしれませんが)私の知る限り誰もいませんでした。この法則を見つけた瞬間、鳥肌が立つほど興奮したのを今でも覚えています。
✦ツール公開と、皆さんのデータが教えてくれたこと
この大発見を自分だけのものにして終わらせるのではなく、Webツールとして世に広めようと決意しました。
最大の目的は、キャラクターごとの「成長率の最大値と最小値」を調べるためです。同じキャラでも、個体によって成長率には幅があることに気づいていたからです。
ツールを使えば、皆さんは自分のキャラの強さを他の人と比較でき、私は解析のための新しいデータが集まる。まさにWin-Winなツールになると考えました。
(決して、当時登録者が24人しかいなかった自分のYouTubeチャンネルを伸ばすためではありませんよ!笑)
ツールを公開し、多くの方に使っていただいたおかげで、集まった大量のデータからさらに新しい事実が判明しました。
成長率は「0.01の倍数」にすごく近い値になる
大量のデータがあったからこそ、これは偶然ではなくゲームの仕様だと確信できました。
計算の裏で行われている「微小な調整」
どのキャラのどのステータスでも、計算の最後に「0.001」のようなごく小さな数字が引かれていることがわかりました。これは、コンピュータが細かい小数を正確に記憶できない性質を持っているため、計算ミスで数字が繰り上がったり下ったりしないよう、意図的に全体を少しだけ小さい値になるよう最終調整しているのだというのが私の見解です。
こうしたマニアックな仕様に気づけたのも、ツールを使ってデータを送信してくださる皆さんのおかげです。本当に感謝でいっぱいです。
✦これからの展望と、未知の領域へ
ここまでが、ダフネチェッカー誕生から現在までの解明の歴史です。
今後は、「成長率の上限・下限には、初期値のように種族や職業ごとに決まったパターンがあるのか?」という謎を調査していきたいと思っています。
しかし、これにはこれまで以上に膨大なデータが必要です。
たとえば、成長率に10種類のパターンがあり、それがすべて「均等な確率(一様分布)」で出ると仮定します。その場合、50キャラ分のデータを集めれば、すべてのパターンをほぼ網羅できる(1回も出現しないパターンがある確率が1%未満になる)計算になります。
ですが、実際に集まっているデータを見ると、現実はそんなに単純ではありませんでした。すべてが均等に出るわけではなく、一様分布と二項分布を組み合わせたような分布になっていたり、ピラミッド型になっていたりと、そもそも分布の種類自体がステータスによって様々だったのです。

そのため、まずは「どんな分布の形・パターンをしているのか」を解明する必要があります。
具体的な調査手順は未定ですが、これを行うには1キャラあたり数千件規模の「信頼度S」の確実なデータが必要になるでしょう。というわけで、しばらくは皆さんがツールを使って自然にデータが集まっていくのを待つことになるかもしれません。
また新しい法則や面白いデータが分かりましたら、このサイトのコラムやYouTubeチャンネルで公開していきますので、これからもダフネチェッカーをよろしくお願いいたします!